薬物代謝酵素や薬物トランスポータの遺伝子変異を解析することで、薬物の効果や副作用の予測を可能とするファーマコゲノミクス(PGx)検査は、Precision Medicineの実現に有効なツールである。本研究では、PGx検査の臨床普及を目指し、電子カルテに実装されたPGx検査のデータベースを用いた後ろ向き臨床研究を実施した。 CYP2C19で代謝活性化を受ける抗血小板薬クロピドグレルとCYP2C19の関与が少ないとされるプラスグレルについて、治療効果や副作用発現、さらには薬剤経済学的効果への影響を含めた解析を行い、PGx検査による適切な薬剤選択の有用性を見出した。
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