肥満およびメタボリックシンドローム患者の増大が引き起こす合併症は解決すべき課題となっている。洞不全症候群および心房細動などのリズム異常を合併することが多く、そのメカニズムとして洞結節細胞の線維化およびリモデリングなどの関与が示唆される。今回の我々の研究によって心房筋組織の線維化および興奮伝導障害が洞結節機能障害、および心房細動の出現に関与していることが確認された。このことは、心房筋線維化の原因となりうる肥満およびメタボリックシンドロームがリズムに及ぼす影響を証明することができたと考えられる。今後さらにそのメカニズムを明らかにしていくことで、新しい治療方法の開発に繋げていくことができる。
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