本研究では、質量分析による翻訳後修飾解析手法等を用いたヒト老化モデル細胞株の解析により、細胞老化過程におけるプロテアソームサブユニットの翻訳後修飾変化とタンパク質分解系の変化を明らかにすることを試みた。結果として、老化モデル細胞株ではプロテアソームの活性低下とポリユビキチン化タンパク質の蓄積が見られ、その中にはアポトーシスに関わる膜タンパク質やタンパク質毒性ストレス応答に関わるユビキチン化関連酵素などが含まれていることが分かった。また、老化モデル細胞では、K63結合型ポリユビキチン化タンパク質の蓄積と共に、K48・K63結合型ユビキチンの細胞内局在が大きく変化していることが明らかになった。
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