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2023 年度 研究成果報告書

新規治療標的の同定を目指した小細胞肺がんの脳転移メカニズムの解析

研究課題

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研究課題/領域番号 21K06957
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分49030:実験病理学関連
研究機関公益財団法人微生物化学研究会

研究代表者

坂本 修一  公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所 沼津支所, 主任研究員 (60346070)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード小細胞肺がん / がん転移
研究成果の概要

小細胞肺がんの脳転移形成に関与する因子を探索するために、ヒト小細胞肺がん細胞株DMS273細胞をヌードマウスの脳実質へ繰り返し移植し、脳における腫瘍形成能が亢進した細胞を2種類作成した。また、比較のためにヌードマウス皮下への移植を繰り返して皮下における腫瘍形成能が亢進した細胞も2種類作成した。遺伝子発現プロファイルの解析により、脳への移植を繰り返した細胞で脂質トランスポーターをコードする遺伝子Xの発現が増加していることに着目した。脳への移植を繰り返して得た細胞で遺伝子Xのノックダウンを行うと、in vitroでのスフェア形成能が有意に低下し、マウスにおける腫瘍形成能も低下する傾向が認められた。

自由記述の分野

腫瘍生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究でヒト小細胞肺がん細胞株DMS273をヌードマウス脳実質あるいは皮下での腫瘍形成を繰り返して作成した細胞群は、表現型や遺伝子発現プロファイルにそれぞれ特徴がある。これは脳実質あるいは皮下の微小環境への適応機構の違いを反映している可能性があり、その解析における有用な研究材料となるだろう。実際に、それらの細胞群の解析から着目した遺伝子Xは、これまで小細胞肺がんにおける意義は不明だったが、小細胞肺がん細胞株のスフェア形成能や腫瘍形成能への寄与が示唆された。今後のさらなる解析により、遺伝子Xは有効な治療法が少ない小細胞肺がんの新たな治療標的となる可能性がある。

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公開日: 2025-01-30  

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