A群β溶血性レンサ球菌(GAS)が劇症型感染症(STSS)を引き起こすメカニズムを解明するために、マウスモデルを用いて解析した。4株のGASをそれぞれマウスに筋肉内注射したところ、感染20日後に一部のマウスが死亡した。これらのマウスの血液、筋肉および臓器から分離されたGASの遺伝子解析から、csrS または csrR に変異を有する強毒性株が筋肉注射部位に出現し、全身に播種することが示された。我々は、これらの変異がCovRタンパク質のリン酸化を阻害し、病原性遺伝子の発現抑制ができなくなる結果、病原性が増強するするという仮説を立てたが、リン酸化の阻害を実験的に証明することはできなかった。
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