研究課題/領域番号 |
21K07056
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
百瀬 文隆 国立感染症研究所, 感染症危機管理研究センター, 主任研究官 (90332204)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | RNA-RNA相互作用 / RNA二次構造 / 定量的逆転写PCR / 次世代型シークエンシング / リバースジェネティクス / リアソータント / 遺伝子再集合 / 散逸系 |
研究成果の概要 |
インフルエンザウイルスの分節化RNAゲノム(vRNA)を子孫ウイルス粒子へ選択的にパッケージングする機構は不明である。そこで本研究では、選択的分節集合に必須の塩基配列いわゆるパッケージングシグナル(PS)を1塩基解像度で決定することを目指した。 まず分節末端PS領域を二重化し任意変異を可能とした。PS領域をランダム相補塩基置換した変異vRNAライブラリを構築し、これを有するPS変異ウイルス群を作製・継代した。増殖可能な変異ウイルス群のPS配列のシークエンシングにより、増殖に必要な塩基(必須塩基)を同定した。必須塩基の変異により分節パッケージングの異常が生じることを定量RT-PCRにより確認した。
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自由記述の分野 |
分子ウイルス学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インフルエンザウイルス複数株の同時感染により危険な交雑株が出現するか否か、実際に発生するまで判らない。ワクチン株は流行株とワクチン親株のゲノム分節交雑により作成するが、たった1塩基の不適合で交雑株が得られず開発が失敗することも有る。もし1塩基レベルの解像度でゲノム分節の集合メカニズムを解明できれば、将来ワクチン開発期間の短縮や、新型ウイルスの出現予測も期待できる。 しかし分節集合を評価する精度・効率の良い簡便な実験系がこれまで存在せず、時間をかけて変異ウイルスを多数作成し煩雑な手法で解析するしかなかった。そこで本研究では、分節集合機構の全容を明らかにする実験手法の開発と有効性の検証を行なった。
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