研究課題/領域番号 |
21K07187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立駒込病院(臨床研究室) |
研究代表者 |
山口 達郎 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立駒込病院(臨床研究室), 遺伝子診療科, 部長 (10538482)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | Lynch-like症候群 / 遺伝性腫瘍 / Lynch症候群 / MSI / マイクロサテライト不安定性 / 大腸癌 |
研究成果の概要 |
2008年から2019年の2634名の大腸癌患者を対象とした。MSI検査の結果、MSI大腸癌は146名(5.5%)で、このうち、30名(1.1%)がLynch症候群(LS)、19名(0.7%)がLynch-like症候群(LLS)と診断された。LLSは若年者、左側大腸に多く、BRAFは野生型であった。散発性MSI大腸癌よりも改訂ベセスダガイドラインとの合致率が高かった。臨床病理学的因子に関しては、LLSとLSの間に有意差は認められなかったが、LS関連腫瘍の発生頻度が低かった。腫瘍の発生率以外に、臨床的にLSとLLSを区別することは困難であるため、それぞれ異なるサーベイランスが必要である。
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自由記述の分野 |
遺伝性腫瘍
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、Lynch症候群および散発性MSI大腸癌と比較し、Lynch-like症候群の臨床的特徴を明らかにした。その結果、Lynch-like症候群の患者はLynch症候群や散発性MSI大腸癌とは異なるサーベイランス方法が必要であることが明らかとなった。 現在、Lynch症候群診断のための遺伝学的検査は保険適用外であるが、Lynch-like症候群とLynch症候群の鑑別は遺伝学的検査によってのみ行われる。したがって、Lynch症候群診断のための遺伝学的検査は診断・サーベイランスの観点から必要であると考えられた。
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