膀胱がんに対する cSBL の効果の解析を行った結果,cSBL の有効性が認められ,他の薬剤と比較してもがん細胞選択性などの点で有効な知見が得られた.また,cSBL の耐性細胞と親株を比較した網羅的遺伝子解析を介し,がんの悪性度や耐性に関与するABCトランスポーターの発現をcSBL が減少させることや,ドキソルビシンなどの耐性に関与すると報告のある AKR1B10 の発現上昇を cSBL が抑制することなどを見出した.さらに,cSBL が強い c-Jun の活性化を引き起こすことが明らかになり,cSBLの抗腫瘍作用にその活性化が重要な役割を持つ可能性が示された.
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