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2023 年度 実績報告書

IL-18が誘導するⅠ型免疫応答と腫瘍ネオ抗原による免疫チェックポイントの制御

研究課題

研究課題/領域番号 21K07229
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

田中 稔之  兵庫医科大学, 薬学部, 教授 (30217054)

研究分担者 大野 喜也  兵庫医科大学, 薬学部, 准教授 (40509155)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード癌免疫治療 / IL-18 / 免疫チェックポイント / I型免疫応答 / 腫瘍ネオ抗原 / 免疫関連有害事象 / 併用薬
研究実績の概要

免疫チェックポイント阻害薬は担癌宿主のT細胞を抑制状態から解放して強い抗腫瘍効果を発揮するが、治療効果は未だ限定的である。
2023年度は、1)まず腫瘍ネオ抗原の蓄積と免疫チェックポイント阻害による抗腫瘍効果の関連について解析した。免疫チェックポイント阻害治療に対して抵抗性を示すマウス乳癌細胞 4T1を用いてゲノム編集によりDNAミスマッチ修復の鍵分子であるMLH1を欠損する細胞およびMLH1とPD-L1を共に欠損する二重欠損細胞を作成し、95日間培養した後の造腫瘍性を解析した。その結果、MLH1欠損4T1細胞は野生型4T1細胞と同様な造腫瘍性を示したが、MLH1とPD-L1の両者を欠損する二重欠損細胞では造腫瘍性が著しく減弱していた。また4種類のマイクロサテライト領域マーカー(Bat 24, Bat 26, Bat 37, Bat 67)を対象としたPCRフラグメント解析で遺伝子欠損細胞のマイクロサテライト不安定性(MSI)を解析した結果、MLH1欠損細胞と二重欠損細胞は共に全てのマーカーにおいてMSI+ と判定された。これらの結果から、95日間の培養期間中にMLH1欠損により免疫チェックポイント阻害に対して感受性を付与する腫瘍ネオ抗原が4T1細胞に出現したことが示唆された。
2)次に、汎用される医薬品のヒト免疫治療への影響を、2015年12月から2021年4月の間に兵庫医科大学病院・呼吸器内科において免疫チェックポイント阻害薬治療を受けた非小細胞肺癌(NSCLC)患者を対象に、副作用(irAE)の出現および治療効果を指標に後方視的観察研究を実施した。統計学的な解析の結果、対象としたNSCLC患者コホートにおいて、特定の医薬品の併用がirAE出現と治療効果の両者に対して抑制的に作用していることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] IL-18-primed NK cells recruit dendritic cells and potentiate tumor therapy mediated by PD-1 blockade.2023

    • 著者名/発表者名
      Ohno Y, Tanaka T.
    • 学会等名
      JSICR/MMCB 2023 Joint Symposium

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公開日: 2024-12-25  

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