ヒト脳梗塞急性期における自然リンパ球Mucosal associated invariant T cell(MAIT細胞)の動態と機能を解析した。コントロールや軽症脳梗塞に比べ、重症脳梗塞急性期早期(発症3日)では抹消血MAIT細胞が有意に減少する一方で、MAIT細胞は活性化し、炎症性サイトカインIL-17の産生能が有意に上昇した。MAIT細胞の比率は脳梗塞体積や重症度と負の相関を示し、退院時や3か月後の機能予後とも有意な相関を示した。これらの結果から脳梗塞急性期ではMAIT細胞が脳梗塞の病態に強く関係し、MAIT細胞制御を目指した脳梗塞治療の新たなターゲットとなりうることが示された。
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