研究課題/領域番号 |
21K07553
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
小林 伸行 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (20385321)
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研究分担者 |
品川 俊一郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (90459628)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アルツハイマー病 / DNAメチル化 / 認知症 / 軽度認知障害 / エピジェネティクス / COASY / 単純ヘルペスウイルス1型 |
研究成果の概要 |
アルツハイマー病 (AD)ではDNAメチル化量の変化が異常タンパクの蓄積や神経変性に影響すると考えられた。申請者らは、AD患者で血液COASY DNAメチル化量が変化していることを発見した。本研究では、AD患者と非認知症高齢者との間でDNAメチル化量の差がある部位を132箇所同定した。さらに、単純ヘルペスウイルス1型感染がCOASYのDNAメチル化に影響を与えることを明らかにした。特に、カプシドタンパクであるVP26はDNAメチル化酵素DNMT3Aと結合することで、宿主のDNAメチル化量の変化に影響することが示唆された。これらの結果はADの新たな診断法や治療法の開発に繋がることが期待される。
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自由記述の分野 |
精神医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
COASYはCoA合成酵素をコードし、神経変性疾患とも関連があるにも関わらず、基礎研究は少なく、詳細な機能は未解明である。また、COASYはがんとの関連も知られるが、がん細胞でCOASYをノックダウンしても細胞の増殖性に影響はなく、CoA濃度を保つ未知のメカニズムがあると報告される。そのため、COASYが関わる代謝異常を明らかにすることは学術的にも有意義で、他分野への波及効果も大きい。 また、本研究で、COASYやその他のDNAメチル化の意義が明らかとなれば、それ自体でADの発症を予測するバイオマーカーとなる。これはADの予防にも活かすことが可能となる。
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