研究課題/領域番号 |
21K07560
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
太田 岳史 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (20727408)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | シンチレーター / カメラ / 線量分布 |
研究実績の概要 |
本研究で使用するカメラ撮像システムの開発を患者QA用シンチレーター式線量分布測定システムと共通で並行で行っている。本研究は微弱光の測定であるためノイズを制約範囲内で極力落とし、S/Nが高い画像を得られるよう画像エンジンの性能向上を継続している。 本研究はビーズ粒子状のシンチレータを使用予定であったが、チェレンコフ光を利用した測光方法も可能性が出てきた。チェレンコフ光を利用する場合にはボーラス、もしくは患者皮膚の線量を直接見ることを考えている。患者皮膚線量を直接見ることができるカメラは海外の研究チームによりすでに開発されているが、本研究では市販のCMOSカメラでも撮像処理に工夫を加えれば同様のことができないかと考えている。引き続き撮像システムの開発に注力する。 具体的にはリルタイム画像エンジンの開発を指す。X線及び散乱線がカメラ素子に飛び込むとノイズが発生するが、これらの除去方法が強力すぎると、線量分布の忠実性を失いかねない。除去を行いつつも線量分布の忠実性を失わない範囲でバランスさせながら徐々に画像エンジンの質を向上させている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現在のカメラの性能ではS/Nが1に近い。本研究ではカメラ測定での信号S/N比が根幹となる。測定システムであるカメラ撮像能力は絶えず向上している。したがい研究期間を延長し撮像能力の向上をさらに進めることにした。
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今後の研究の推進方策 |
カメラの撮像エンジンの出来具合によって方向性を変える。 カメラの撮像エンジンが現状より能力を向上させることができれば皮膚表面の線量分布をチェレンコフ光で得ることを試みる。 現状からあまり変わらなければビーズ状シンチレーターの方式で線量分布を得る
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究の根幹部分であるカメラ撮像能力を引き続き向上させるため。次年度は撮像エンジンの能力がある程度整ったところで性能の高い冷却CMOSカメラを1台購入する。
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