研究課題/領域番号 |
21K07583
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 一般財団法人脳神経疾患研究所 (2023) 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター (2021-2022) |
研究代表者 |
松田 博史 一般財団法人脳神経疾患研究所, 南東北創薬・サイクロトロン研究センター, 院長 (90173848)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | アルツハイマー病 / ネットワーク / アミロイド / PET / MRI |
研究成果の概要 |
認知機能低下を訴えアルツハイマー病が疑われた53例の患者に3DT1強調画像を含むMRIとアミロイドPETを実施した。3DT1強調画像から灰白質を抽出し、個人レベルの脳内ネットワーク解析をグラフ理論に基づいて行い、脳内ネットワークのハブ領域を表す媒介中心性画像とアミロイド蓄積の定量指標であるセンチロイドスケールとの相関をStatistical Parametric Mappingにより求めた。媒介中心性はセンチロイドスケールと、楔前部でZスコア3.17 (p<0.001) と有意な逆相関を示した。アミロイドが早期に蓄積する楔前部のネットワーク異常は、アルツハイマー病に特徴的な所見といえる。
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自由記述の分野 |
放射線科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アミロイドPET陽性は、アルツハイマー病の診断の必要条件である。日常臨床でアルツハイマー病と診断される症例のうち、約30%にアミロイドPET陰性例が含まれると報告されており、アミロイドPETはアルツハイマー病診断に大きな影響を与えることが分かっている。しかし、アルツハイマー病診が疑われるすべての患者にアミロイドPETを実施することはできず、アミロイド陽性を予測する他のバイオマーカーが必要とされる。本研究では、このバイオマーカーとして、構造的T1強調MRIに注目し、萎縮がみられない段階においてアルツハイマー病で最も早くアミロイド蓄積が観察される楔前部にネットワーク異常を検出することができた。
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