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2021 年度 実施状況報告書

放射線治療を受けたがん患者の就労状況調査および就労継続に影響を与える因子の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21K07695
研究機関東京大学

研究代表者

山下 英臣  東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (70447407)

研究分担者 遠藤 源樹  順天堂大学, 医学部, 准教授 (60739209)
扇田 真美  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60779784)
今江 禄一  東京大学, 医学部附属病院, 副診療放射線技師長 (80420222)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード治療前後の年収の変動 / 就労 / QOL / 就労状況 / 職場復帰
研究実績の概要

「研究の目的」は、当院および協力施設でがんに対して放射線治療を受ける患者を対象に、後ろ向き研究と・前向きの研究の両方の視点から、がん種ごとの治療法と治療結果・就労状況を調べ、就労に影響する因子を明らかにすることであった。

まず初めに我々はウエブでの調査を実施した。局所進行前立腺癌に対して、ガイドライン上同等の治療法として選択することが許されている、根治目的の放射線治療(N=78)か前立腺全摘術(N=128)を受けた症例に対して、治療前後での年収の変動を調査した。自営業とバイトの人たちでは、放射線治療後の方が、前立腺全摘後よりも治療後の年収の減少割合が12%対42%と低かった。多変量解析では、治療法の違いが唯一年収の変動に影響を与える因子として残った(オッズ比;0.22, 95%信頼区間:0.052-0.95, P=0.042)。前立腺癌の根治治療法として放射線治療は患者さんの年収を下げないという点においては前立腺全摘出術より勝っている可能性がある。この結果は、『Effects on annual income changes after radical radiotherapy versus after prostatectomy in patients with localized prostate cancer with a specific employment status: A web-based pilot study. Minamitani Masanori, Mukai Tomoya, Yamashita Hideomi, Katano Atsuto, Nakagawa Keiichi. PLoS One (IF: 3.24; Q2). 2021 Sep 30;16(9):e0258116. 』で英語論文として公表されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前立腺癌治療後の患者さんが外来通院で来院してくるタイミングで、治療前後の年収の変動などを質問する質問票の回答をお願いしている。

今後の研究の推進方策

回答の収集があと1-2ヶ月で終了予定。データ収集は平行して進行しています。全回答が揃ったら可及的速やかにデータを解析して学会発表、英語論文作成の予定。

次年度使用額が生じた理由

昨年度23万4,893円分請求額より余ってしまったのは、COVID-19の影響により国内外の学会がオンライン開催になってことで旅費などが予定より少なくて済んだことが理由である。今後は学会が通常通りオンサイトで開催される予定なので計画通り使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Effects on annual income changes after radical radiotherapy versus after prostatectomy in patients with localized prostate cancer with a specific employment status: A web-based pilot study2021

    • 著者名/発表者名
      Masanari Minamitani, Tomoya Mukai, Hideomi Yamashita, Atsuto Katano, Keiichi Nakagawa
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 16(9) ページ: e0258116

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0258116

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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