心不全患者について登録観察研究を構築し1036人の登録を得た。約2年の追跡期間で心血管イベントが調査された。3か月以内の短期死亡群、3-6か月以内の中期死亡群、2年以上生存した長期生存群をそれぞれ無作為に10例ずつ抽出し、残余血清のメタボロミクス解析をおこなった。 PLS解析の結果、3群を区別する因子としてカルニチン、尿素、SDMAが抽出された。カルニチン低値は短期死亡と関連し、尿素やSDMA低値は長期生存に関連した。 心不全終末期患者においては、腎機能の低下が先行しミトコンドリア機能の低下が認められることが明らかとなった。これらバイオマーカーが心不全患者の生命活動指標となることが示唆された。
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