研究課題/領域番号 |
21K08069
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
長谷川 浩二 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 展開医療研究部, 研究部長 (50283594)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 心不全 / 転写調節因子 / 薬物療法 / 情報伝達 / 心筋細胞 |
研究成果の概要 |
超高齢化社会の到来と共にますます増加する収縮能の保たれた心不全に対し、その発症を抑制する新たな治療法を確立することは、社会的・医療経済的急務である。申請者はこの20年間、心筋細胞核内情報伝達機構の解明から臨床現場への展開医療研究を精力的に行い、ヒストンアセチル化酵素(HAT)活性を持つp300による心筋細胞核の過剰なアセチル化が心不全発症に重要であること、ウコンの主成分でp300のHAT活性を特異的に抑制するクルクミンが、心不全の発症・増悪を抑制することを見出した。二重盲検無作為化比較臨床試験により、高血圧性心疾患患者において高吸収クルクミンが血中BNP濃度上昇を有意に抑制することを示した。
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自由記述の分野 |
循環器内科学 予防医学 薬物療法学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心不全は高血圧性心疾患、虚血性心疾患などすべての心疾患の共通最終像であるが、年齢と共に心臓は拡張能が低下し、収縮能が正常でも運動耐容能低下や肺うっ血などの心不全を来す。特に収縮能の保たれた心不全(HFpEF)に対して心筋を特異的に標的とした有効な薬物はなく、SGLT2阻害薬の利尿作用・腎保護作用に頼るのみである。超高齢化社会の到来と共に HFpEF は急増しており、心不全の発症と進展を抑制する新たな治療法を確立することは社会的、医療経済的急務である。本研究では情報伝達解明から臨床現場へと着実に研究を進めてきた。
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