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2023 年度 研究成果報告書

浸透圧応答転写因子NFAT5による腎間質の微小環境と血圧の調節機序の検討

研究課題

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研究課題/領域番号 21K08280
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分53040:腎臓内科学関連
研究機関熊本大学

研究代表者

泉 裕一郎  熊本大学, 病院, 特任准教授 (20736243)

研究分担者 向山 政志  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40270558)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード食塩感受性高血圧 / NFAT5 / 上皮型ナトリウムチャネル
研究成果の概要

薬剤誘導性、尿細管細胞特異的NFAT5ノックアウト(KO)マウスの血圧、水・電解質代謝について、テレメトリー法による血圧測定や24時間蓄尿検査、血液検査などを行い詳細に検討した。その結果、KOマウスは上皮型NaチャネルENaCの過剰発現を原因とした食塩感受性高血圧を呈することが明らかとなった。また、KOマウスでは腎髄質の免疫応答関連遺伝子の発現が亢進しており、髄質内のNa濃度と浸透圧が上昇する一方で、尿素濃度は低下していた。尿細管細胞のNFAT5の欠損が腎髄質の間質の微小環境の変化を介した免疫応答の異常を引き起こし、その結果、食塩感受性高血圧を引き起こすことが推測された。

自由記述の分野

腎臓内科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、ゲノム関連解析で示唆されているヒトの血圧高値と血清ナトリウム濃度高値へのNFAT5の関連を、尿細管細胞特異的NFAT5欠損(KO)マウスを用いて実証したものである。本研究により、正常な水・電解質代謝に必須の腎臓の尿細管細胞において、NFAT5の機能異常が食塩感受性高血圧を呈し、さらにヒトの食塩感受性高血圧の原因と一つとされる上皮型ナトリウム(Na)チャネル(ENaC)を介した尿中Na再吸収亢進と腎組織内の免疫応答の異常を合併することが明らかになった。NFAT5 KOマウスのさらに詳細な解析を進めることで、食塩感受性高血圧の発症・進展機序の解明とその治療法の開発が大いに期待できる。

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公開日: 2025-01-30  

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