本研究ではToll-like receptor(TLR)7欠損マウスおよびTLR9欠損マウスのブレオマイシン誘発強皮症モデルを用いて、全身性強皮症におけるTLR7およびTLR9の役割を検討した。TLR7欠損マウスでは肺の線維化が軽減し、TLR9欠損マウスでは皮膚の線維化が増悪したことから、TLR7は全身性強皮症の肺病変形成に促進的に関与し、TLR9は全身性強皮症の皮膚病変形成に抑制的に関与していることが示された。また、全身性強皮症の病態においては形質細胞様樹状細胞の増殖にTLR7が促進的に関与し、M1マクロファージの増殖にはTLR7が抑制的に関与していることが示された。
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