造血幹細胞移植後に急性GVHDを発症した患者からGVHD生検組織の提供を受け、それらの組織に浸潤しているT細胞などの免疫細胞について解析を行った。ある患者のGVHD皮膚生検組織から5つのT細胞クローンの分離に成功した。それらの細胞起源を解析したところ、4つのT細胞クローンはドナー由来だったが、GVHD皮膚浸潤T細胞全体の23%を占めるある1つの高頻度T細胞クローンはレシピエント由来だった。また、複数の症例において、GVHD一次治療開始前に高頻度だったT細胞クローンの多くは一次治療が無効に終わった後に縮小し、代わって一次治療前には認めなかった新たな高頻度T細胞クローンが増幅していた。
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