胎児型造血幹細胞と成体型造血幹細胞の環境応答性の相違の解明: 成体型造血幹細胞のマーカーは培養条件によって変化し、特にCpne2は間葉系細胞との共培養で緩やかに成熟する。一方、Ndrg1の発現は間葉系細胞由来の因子が成熟過程を抑制することが示された。胎児型造血幹細胞の長期培養法による体外成熟化誘導: 当初研究計画のサイトカインのカクテルによる未分化性維持は困難であったが、間葉系細胞共培養系の最適化により胎児型造血幹細胞は500日以上の長期培養が可能で、大きな形質変化を起こさずに維持されることが確認された。さらに、造血幹細胞の遺伝子編集の改良とその応用についても複数の報告を行った。
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