研究課題/領域番号 |
21K08435
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
土屋 尚之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (60231437)
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研究分担者 |
針谷 正祥 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (20238207)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ANCA関連血管炎 / 疾患感受性遺伝子 / 再燃 / HLA / 間質性肺疾患 / ゲノムワイド関連研究 / SERPINA1 |
研究成果の概要 |
日本人におけるANCA関連血管炎(AAV)発症と再燃、間質性肺疾患(ILD)合併に関連する遺伝子バリアントを解析した。ゲノムワイド関連研究によりILD合併にP<1E-04の関連を示す22バリアントを検出した。HLA-DRB1*09:01-DQA1*03:02-DQB1*03:03がMPO-ANCA陽性AAVの発症、再燃リスクに、HLA-DRβ鎖 position 13Serが再燃抵抗性に関連すること、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症にHLA-DRB1*07:01, *09:01が関連すること、PR3-ANCA陽性AAVにおいてヨーロッパ系集団と異なるSERPINA1アリルが関連することを見出した。
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自由記述の分野 |
膠原病学、ゲノム医科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
東アジア集団におけるAAVの疫学はヨーロッパ系集団と大きく異なる。本研究から、日本人AAVの大部分を占めるMPO-ANCA陽性血管炎の再燃リスクに関連するHLAハプロタイプが明らかになったことは、寛解後の維持療法の個別化に応用しうる知見である。また、これまで日本人集団では疾患感受性に関連しないと考えられてきたSERPINA1に、ヨーロッパ系集団とは異なるリスクアリルが検出されたことは、学術的意義の高い新知見である。さらに、ILD合併関連遺伝子のゲノムワイド関連研究により候補領域が多数見出されたことは、難治性病態であるILDに対する分子標的の発見に結びつくと期待される。
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