研究課題/領域番号 |
21K08529
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小澤 純二 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座准教授 (80513001)
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研究分担者 |
藤田 真吾 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任講師 (40865979)
木村 武量 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任講師 (70770171)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 2型糖尿病 / 異所性脂肪蓄積 / 心筋 / 膵臓 / 機能不全 / 治療 |
研究成果の概要 |
2型糖尿病患者における心筋脂肪蓄積はBMI、内臓脂肪蓄積、肝脂肪化と関連し、心収縮能低下との関連、ならびに特に高齢者、女性では心拡張能低下との関連も認めた。さらに同蓄積は冠動脈プラーク体積と関連し、冠動脈硬化の進展を示唆した。膵脂肪蓄積を来しやすい生活習慣として早食い、夜食、早朝覚醒を見出した。膵切除術施行患者においてβ細胞内脂肪蓄積が年齢、血糖、インスリン抵抗性、インスリン分泌能低下と関連し、オートファジーの増加ならびに成熟インスリン分泌顆粒数の低下を伴うことを示した。2型糖尿病患者におけるリラグルチド投与は、膵脂肪の強い症例における膵脂肪蓄積の減少と関連し、膵保護作用が期待された。
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自由記述の分野 |
糖尿病
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新たな異所性脂肪蓄積臓器として、心、膵への異所性脂肪蓄積が、心筋障害、インスリン分泌不全といったこれら臓器の機能不全の一因となっていることを示した。さらに、これまでに示したSGLT2阻害薬による膵脂肪蓄積減少効果、今回明らかにしたGLP-1受容体作動薬による脂肪蓄積減少効果は、同薬剤の持つ臓器保護作用のメカニズムの一端を示している可能性がある。今回の研究成果は、異所性脂肪蓄積学における新たな広がりをもたらし、異所性脂肪蓄積の軽減による臓器保護を目指した新たな治療の開発に繋がる可能性がある。
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