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2023 年度 実績報告書

胆管癌の浸潤転移能獲得におけるS100A10の機能解明と治療戦略への展開

研究課題

研究課題/領域番号 21K08795
研究機関信州大学

研究代表者

小嶋 克彦  信州大学, 学術研究院医学系, 講師 (80345743)

研究分担者 竹下 敏一  信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (60212023) [辞退]
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードS100A10 / 転移 / 細胞骨格 / 胆管癌 / 腫瘍微小環境
研究実績の概要

胆管癌由来細胞におけるS100A10の発現抑制が細胞遊走能の低下を導くこと、更にこれが中間径フィラメントであるビメンチンの発現低下やアクチンファイバーの細胞内分布異常に起因することを先行研究で明らかにしている。本課題ではまず、S100A10と複合体を形成することが知られるAnnexin A2との相互作用の要求性を調べるため、胆管癌由来細胞株に低分子阻害剤A2ti-1を投与した。その結果、用量依存的な細胞遊走能の低下とアクチン骨格の異常を見出した。この時、S100A10の細胞膜からの解離と発現量の低下が見られた。次に、S100A10を標的とした阻害VHH抗体の取得を試みた。酵母ディスプレイVHH抗体ライブラリーを用い、蛍光ラベルしたリコンビナントS100A10と高親和性を示すVHH抗体をスクリーニングした。5ラウンドのスクリーニングで特に濃縮された2種のVHH抗体クローンを得た。得られた抗体遺伝子をレンチウイルスベクターにより導入した細胞は細胞遊走能の低下を示し、この時、ビメンチンフィラメントが細胞質に拡がることができずに核周辺へ凝集していた。同時に、多核化した細胞の増加から細胞分裂への影響が示唆された。さらに、生体内での胆管癌転移に対する抗S100A10-VHH抗体の効果を検証することを目的にマウス盲腸ー肝転移モデルの確立を試みたが、使用したマウスCT26細胞の転移効率が低く、評価系として適用するには至らなかった。

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公開日: 2024-12-25  

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