研究課題
基盤研究(C)
体重100-150gの雄ラットから単離した肺胞上皮細胞(AEC)をフィーダーフリーで低カルシウムイオン培地を用いて初代培養を行った。培養増殖したAECを温度応答性培養皿に継代し、細胞シートとして回収した。無胸腺ラットの肺を一部切除し切除断端へAECシートを移植し、1週間後に移植肺を摘出し、AECの機能を維持し生着していた。作製されたAECシートは再生医療への活用が期待される。
呼吸器外科学
臓器移植、人工臓器の発展、進歩は目覚ましいが、それぞれ克服すべき課題があるり、これらを克服するための手段として再生医療が提案される。肺再生にはガス交換能を有する肺胞上皮細胞(AEC)が重要とされるが、長期培養が困難とされ、再生医療が進んでいない。本研究ではAECの培養方法、AECシート作製、移植までを行い、AECの特性を維持し生着を確認できた。今後、AECシートを用いた臨床応用が期待でき、再生医療における意義が大きいと考えられる。