研究課題/領域番号 |
21K09123
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
原 明 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10242728)
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研究分担者 |
富田 弘之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (50509510)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | グリオーマ / びまん性浸潤 |
研究成果の概要 |
ヒストンH3K27M変異を導入したマウスグリア細胞(IG27細胞)を用いて、びまん性に浸潤する小児脳幹グリオーマのマウスモデルを作成した。このモデルは、腫瘍細胞の神経周囲浸潤と血管周囲浸潤を再現し、グリオーマの神経周囲浸潤を3次元で初めて撮影することに成功した。IG27細胞ではグルコーストランスポーター1(Glut1)の発現上昇を認め、Glut1が神経周囲浸潤を制御していることが示唆された。さらに、DNP-MRIによるレドックス代謝イメージングにより、びまん性浸潤の評価が可能となった。
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自由記述の分野 |
病理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、小児脳幹グリオーマの病態解明と治療法開発に大きく貢献する成果である。ヒストンH3K27M変異を導入したマウスモデルを作製し、腫瘍細胞の神経周囲浸潤と血管周囲浸潤を再現したことで、この難治性腫瘍の病態をより深く理解することが可能となった。さらに、グルコーストランスポーター1(Glut1)が神経周囲浸潤を制御していることを明らかにし、新たな治療標的としての可能性を示した。また、DNP-MRIによるレドックス代謝イメージングにより、びまん性浸潤の非侵襲的評価法を開発した。これらの知見は、小児脳幹グリオーマの診断と治療の進歩に寄与し、患者の予後改善につながることが期待される。
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