脳動脈瘤の破裂の原因として、炎症の関与が考えられる。高脂血症による動脈硬化病変を形成させ検討した。LDL受容体およびApobec1を欠損させたマウスを用いることによって高脂質血症とし、実験的に脳動脈瘤を誘導することによって、脳動脈瘤の発生および破裂の変化をみた。 実験開始から3週間後に脳組織を摘出し評価した。対照群ではくも膜下出血を発症した動物は58.8%であった。一方、高LDL血症を発症している動物では3.5%しかくも膜下出血を発症しなかった。膠原線維に富む血管構造となっており、脳動脈瘤破裂に対し保護的な作用が示唆された。
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