研究課題/領域番号 |
21K09137
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
北村 洋平 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (30445382)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 転移性脳腫瘍 / 乳癌 / 幹細胞 / 分子標的薬 |
研究実績の概要 |
乳癌の細胞株を購入し、レンチウイルスを使用して蛍光タンパク質と発光タンパク質を導入した。その遺伝子導入細胞株をマウスの脳に接種し、IVISシステム(生体発光イメージングシステム)にて撮影可能な乳癌脳転移のマウスモデルを作成した。マウスの脳内での腫瘍の成長のスピードやマウスの生命予後との関係について観察を行い、今後の治療効果確認のパートでの必要な情報を得た。さらに、治療用細胞として、幹細胞や免疫細胞を購入し、こちらにもレンチウイルスを使用して蛍光タンパク質と発光タンパク質を導入した。これらの治療用細胞を接種したマウスがIVISシステムで撮像可能であることも確認した。今後はこれらの治療用細胞にレンチウイルスを使用し、乳癌に対する治療物質を搭載させる予定である。この治療用細胞を利用して、in vitroとin vivoにおける、乳癌細胞株とその脳転移巣への治療効果を確認を行う。さらに、微小転移マウスモデルを利用し、細胞治療の有効性を評価する予定である。具体的には癌細胞を頸動脈に注射してから数週間前後で、今度は治療用細胞を同じ血管から注射し、 腫瘍サイズの経過をIVIS等で評価していく予定である。同時に治療用の細胞もIVISで追跡、観察する。さらに治療後の脳組織切片の各種免染を行い、治療用細胞の癌細胞に対する挙動や周囲の細胞、構造物との関係性などを評価する。これらの一連の実験の後に速やかに論文にまとめ、できるだけ世界的に評価の高い雑誌で発表を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
すでに細胞株の購入と遺伝子の導入等は概ね済んでおり、ほぼ予定通りの進行状況である。これから主にマウスを使用したvivoの実験に取り組む予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は幹細胞の効果を確認するための実験に移る予定である。治療効果が証明できない場合は、他の治療分子の選別を行う予定である。治療効果が証明できた場合には、さらに他の癌細胞株、他の幹細胞に対象を広げて検証を行う予定である。
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