BNCTにおける治療成功の可否は、腫瘍組織・腫瘍細胞への薬剤の取り込みに大きく依存する。医療承認のホウ素薬剤BPAは、アミノ酸輸送体(LAT-1)を介して腫瘍集積性を示す。まず、LAT-1に加えてグルコース輸送体(GLUT1, GLUT3)のバイオインフォマティクス解析をTCGAを用いてがん横断に行った。悪性脳腫瘍ではLAT-1の発現高く、CA19-9高値の膵がんではGLUT1、GLUT3の発現が高かった。グルコース結合型ホウ素薬剤を創薬し、種々の悪性腫瘍を使っての取込評価、毒性評価、BNCT実験を行った。BNCTにおけるBPAに加えての新しい薬剤ラインナップ拡大へ向けた取り組みへ貢献した。
|