本研究において、ラットおよびウシの大腿骨骨膜の骨芽細胞でVI型コラーゲン(Col6)の受容体であるNG2とTEM8の発現が認められ、骨膜において、骨芽細胞はNG2とTEM8を介したCol6の刺激で制御を受けている可能性が示唆された。初代培養骨芽細胞をCol6コーティングディッシュ上で培養した結果、成熟誘導による成熟骨芽細胞への分化と骨細胞への分化が抑制された。さらに、NG2およびCol6a3遺伝子ノックダウンを行った未成熟な初代培養骨芽細胞においては、骨芽細胞の成熟が抑制された。以上の結果から、Col6-NG2のシグナリングは骨芽細胞の分化を制御する重要な因子であるものと考えられた。
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