研究課題/領域番号 |
21K09368
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
川合 剛人 帝京大学, 医学部, 講師 (60343133)
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研究分担者 |
山田 大介 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (00623696)
久米 春喜 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (10272577)
佐藤 悠佑 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20372378)
中川 徹 帝京大学, 医学部, 教授 (40591730)
垣見 和宏 東京大学, 医学部附属病院, 特任教授 (80273358)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 免疫チェックポイント阻害薬 / 尿路上皮癌 / ペムブロリズマブ |
研究実績の概要 |
進行性尿路上皮癌に対し免疫チェックポイント阻害薬のペムブロリズマブを投与した患者のうち、どのような患者に有効で、どのような患者に効果不良であるか調査を行っている。 すでに、ペムブロリズマブの奏効について多角的な視点から検討した結果、血中のアルブミン/グロブリン比が大きい患者は効果良好であることを見出し、論文化した(Taguchi S, Kawai T, et al. Prognostic significance of the albumin-to-globulin ratio for advanced urothelial carcinoma treated with pembrolizumab: a multicenter retrospective study. Sci Rep. 2021;11:15623)。 また、免疫関連有害事象を生じた患者は薬剤に対する免疫反応が良好な患者と考えられる。今回、ペムブロリズマブにより免疫関連有害事象を生じた患者はoverall survivalも良好であることをtime-dependent analysisによって明らかにし、論文化した(Kawai T, et al. Impact of immune-related adverse events on the therapeutic efficacy of pembrolizumab in urothelial carcinoma: a multicenter retrospective study using time-dependent analysis. J Immunother Cancer. 2022;10:e003965)。 さらに血中の各種免疫マーカーとペムブロリズマブの奏効との関係を調べ、現在論文化している最中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
免疫チェックポイント阻害薬のペムブロリズマブの奏功に影響を与える因子を多角的に調査し、すでに、アルブミン/グロブリン比が大きい患者、および免疫関連有害事象を生じた患者は効果良好であることを見出し、それぞれ論文化した(Taguchi S, Kawai T, et al. Sci Rep. 2021;11:15623 / Kawai T, et al. J Immunother Cancer. 2022;10:e003965)。さらに血中の各種免疫マーカーとペムブロリズマブの奏効との関係を調べ、現在論文化している最中であり、研究は順調と考える。
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今後の研究の推進方策 |
血中の各種免疫マーカーとペムブロリズマブの奏効との関係を明らかにした後は、それぞれの症例でイムノグラムを作成し、免疫チェックポイント阻害薬以外のオーダーメイド免疫療法の可能性を探求していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は免疫チェックポイント阻害薬の奏効について臨床データからの研究が多かったため、研究費の使用が見込みより少なかった。次年度から血液中のバイオマーカーを多く調べる予定であり、使用増加が見込まれる。
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