• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 研究成果報告書

卵巣癌細胞を貪食した腹膜中皮細胞による抗腫瘍免疫抑制の機序解明と再賦活化法の検討

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 21K09492
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

小屋 美博  名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (80396960)

研究分担者 梶山 広明  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (00345886)
吉原 雅人  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (00878374)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード腫瘍微小環境 / 腫瘍免疫 / 卵巣癌 / 中皮細胞 / 貪食 / 転移浸潤 / CSPG4 / NGFR
研究成果の概要

中皮細胞(MC)は腹膜腔の最大の構成要素であり、貪食能を有するという報告がある。本研究では、MCが癌細胞に対して貪食能を示すかどうか、また、貪食したMCにどの様な変化が生じるのかを評価した。その結果、MCにはアポトーシスを起こした癌細胞の細胞片に対する貪食作用があり、この癌細胞片を貪食したMCは免疫抑制を誘導する分子の遺伝子発現が上昇していることが分かった。貪食したMCは卵巣がん細胞の宿主抗腫瘍免疫からの回避に寄与している可能性が示唆された。また、癌細胞側の細胞表面分子を見出し、その評価も行った。その結果、これらの分子は浸潤能、増殖能、スフェロイド形成能に関与していることが分かった。

自由記述の分野

腫瘍学、免疫学

研究成果の学術的意義や社会的意義

卵巣癌は婦人科系腫瘍の中で最も死亡数が多く、その一因として、腹膜播種という転移様式が挙げられる。腹膜播種の制御が非常に重要である卵巣癌において、腹腔内での腫瘍免疫の制御と賦活化を可能とする、新たな機序と治療戦略を探索する意義は大きい。腹膜は中皮細胞と結合組織から成り、中皮細胞は異物などを取り込む性質を持ち、恒常性の維持に関与している。腹腔内での中皮細胞による抗腫瘍免疫制御に関する報告はこれまでに無く、学術的意義も大きい。また、癌細胞上の分子の新たな機能を明らかにしたことにより、癌悪性化の理解や治療法開発に寄与をした。

URL: 

公開日: 2025-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi