研究課題/領域番号 |
21K09798
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
大西 文夫 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (80327569)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | リンパ浮腫 / 間質クリアランス / インジゴカルミン / 吸光度 |
研究実績の概要 |
本研究では、四肢リンパ浮腫患肢に注射されたインジゴカルミンの尿中排泄量を測定し、間質からのインジゴクリアランスを算出することで リンパ還流機能を数値化することを目的としている。インジゴカルミンは、腎機能評価やセンチネルリンパ節の識別などに使用されており、間質・リンパ系を経て血中に移行すると速やかに尿中に排泄されることを利用している。 前年度まで、インジゴカルミン投与・尿検体採取プロトコルのデザインを具体化した。患肢末梢部位においてインドシアニングリーンを皮内投与し、リンパ流の近赤外観察を行いながらインジゴカルミンを混合投与することで、リンパ管同定と尿中検体採取を行った。リンパ浮腫においては投与したインジゴカルミンがリンパ系によって輸送されるプロセスが障害されているため、リンパ流が悪いほど尿中排泄のタイミングは遅くなると考えられる。 実際に尿中へのインジゴカルミンの排泄を目視で確認でき、尿中排泄は早ければ30分以内に始まり、遅くとも1時間から2時間までに確認できた。したがって投与から30-60分後の尿中インジゴカルミン濃度が間質クリアランスを反映する可能性があると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
プロトコルの妥当性を確認するため、インジゴ投与量や尿検体採取タイミングなどのパラメータの設定について検討を継続した。 現時点ではインジゴ投与30分または60分時点でのインジゴ排泄量が間質クリアランスと関連している可能性があると考えているが、腎機能によっても左右される可能性があり現在検討中である。
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今後の研究の推進方策 |
実際に尿中に排泄されたインジゴカルミン濃度を測定し、リンパ浮腫重症度との対比を行うことが必要である。健常ボランティアにおけるインジゴカルミン排泄動態について検討を行った後、リンパ浮腫患者について行う予定である。測定データを蓄積し、測定の精度や誤差、インジゴ投与のプ ロトコルなどを精査していく。また、インジゴ排泄の速度については腎機能との関連も検討する必要があると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗から、実施に必要な吸光度計や薬剤の購入をまだ行っておらず、次年度に持ち越すこととなった。したがって、次年度に吸光度計や薬剤、データ解析 のためのパソコンなど研究資材を購入予定である。
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