骨芽細胞分化を支配するマスター遺伝子としてRunx2が同定され、Runx2のノックアウト(KO)マウスは骨形成が完全に阻害される。 本研究成果は、Runx2の標的遺伝子としてSmoc1, Smoc2を同定し、骨形成過程に必須であることを示した。Smoc1のKOマウスは腓骨の消失、指の融合を示した。一方、Smoc2のKOマウスは頭蓋形成において短頭型を示したが、全身の骨形成過程に与える影響は軽微であった。続いて、Smoc1とSmoc2の機能的代償性の可能性が考えられるため、Smoc1;Smoc2のダブルKOマウスの解析を行った結果、頭蓋形成が阻害され、長官骨では内軟骨骨形成の遅延が認められた。
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