研究課題/領域番号 |
21K09843
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
長谷川 佳那 九州大学, 歯学研究院, 助教 (30793989)
|
研究分担者 |
清島 保 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20264054)
藤井 慎介 九州大学, 歯学研究院, 講師 (60452786)
和田 裕子 九州大学, 歯学研究院, 助教 (70380706)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 口腔癌 / 細胞異型 / 細胞内シグナル伝達経路 |
研究実績の概要 |
近年、悪性腫瘍の遺伝子異常を同定する遺伝子パネルが開発され、特定の遺伝子異常を標的とした分子標的薬の臨床応用が展開されている。一方で、口腔癌では治療標的となる遺伝子異常が少ないことが報告されている。そこで、異常に活性化した細胞内シグナルが口腔癌の腫瘍形成に寄与すると予想し、その責任分子の同定をすることで、口腔癌の新規治療法の開発に繋がると期待される。申請者らは口腔扁平上皮癌、特に浸潤部において異常活性化したYAPシグナルが機械感受性カルシウムイオンチャネルを介して腫瘍細胞の増殖を促進することを報告した。その研究過程において、発癌の初期段階からYAPシグナルが異常に活性化していることを見出した。本研究では、異常活性したYAPシグナルの細胞異型への関与とその機序を解明することを目的とする。 令和3年度は病理組織標本を用いて、YAPの発現を検討した。また、YAPシグナルの細胞異型への関与を明らかにした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3年度の研究計画は概ね遂行できた。病理組織標本を用いた発現解析、YAPシグナルの細胞異型および上皮間葉転換(EMT)への関与を明らかにした。現在、これらの分子メカニズムの解明に着手している。
|
今後の研究の推進方策 |
YAPシグナルが細胞異型およびEMTに関与する分子メカニズムの解明を行う。網羅的解析を用いて細胞異型およびEMT誘導に関与する因子の同定を行う。
|
次年度使用額が生じた理由 |
令和3年度は病理組織標本を用いた発現解析およびin vitro実験を主に実施したため、次年度使用額が生じた。令和4年度は網羅的解析を予定しており、その費用と網羅的解析により選出した因子の機能解析に必要な経費を充てる予定である。
|