研究課題/領域番号 |
21K09934
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
土井 一矢 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80444686)
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研究分担者 |
久保 隆靖 広島大学, 病院(歯), 講師 (60240876)
沖 佳史 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80806571)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | チタン多孔体 / 生体活性 / インプラント |
研究実績の概要 |
本年度は生体活性チタン多孔体について,骨芽細胞活性の分化動態および動物実験での骨再建の様相について検討した.生体活性チタン多孔体は次の工程により作成した.樹脂基材(気孔率85%)にチタン粒子を含浸させ,置換・焼結の工程によりチタン多孔体を製作し,5N NaOH溶液に浸漬(24h, 60℃)にて処理することで,生体活性作用を付与する.その後,遠心分離および乾燥処理を行った後,ガンマ線により滅菌処理を行い準備した.細胞実験では①ディスク状チタン多孔体,②ディスク状生体活性チタン多孔体③ディスク状多孔性アパタイト(positive control)を担体として作成した.準備した各試料へマウス骨芽細胞株(MC3T3-E1細胞)を播種)し,骨分化誘導培地で3,9,12,および18日間,培養,アリザリンレッドS染色による石灰化を評価および各培養期間における骨が細胞活性のマーカーを測定した.測定結果において,生体活性チタン多孔体条件では他群と比較し高い骨芽細胞の活性化を示した.動物実験では①円柱状チタン多孔体,②円柱状生体活性チタン多孔体,③円柱状ハイドロキシアパタイト,を両側大腿骨に埋入した.埋入から4週後,組織ブロックを採取,骨形成の様相を確認した.測定結果において,骨面積率および材料・骨接触率の測定結果において,生体活性チタンおよびハイドロキシアパタイトは同等の結果を示し,未処理であるチタン多孔体に対して有意に高い骨形成の様相を確認した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
細胞実験および動物実験とも予定する日程計画で進行できている.
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今後の研究の推進方策 |
今後は生体活性チタン多孔体により骨再建を行い,チタン製インプラント埋入実験によるオッセオインテグレーションの獲得について検討を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
実験試薬等の購入時期を変更したため.
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