研究課題/領域番号 |
21K10137
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
内橋 俊大 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (60757839)
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研究分担者 |
犬伏 俊博 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (30550941)
伊藤 博崇 東京大学, 医科学研究所, 助教 (30863815)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | がんウイルス療法 |
研究成果の概要 |
口腔扁平上皮癌(OSCC)は骨浸潤を伴うことが多く、QOLを低下させ予後を悪化させる。また、IL-12は、破骨細胞の分化を抑制することが報告されている。 本研究では、マウスIL-12発現型がん治療用HSV-1(T-mfIL12)の腫瘍増殖と骨吸収効果を評価した。その結果、T-mfIL12を投与したマウスの生存期間は、T-01(コントロールウイルス)を投与したマウスよりも有意に長く、マイクロCT解析では、T-01とは異なり、T-mfIL12はmockと比較して骨吸収を有意に抑制した。 この結果は、T-mfIL12がOSCC患者の骨浸潤を抑制し、腫瘍の進行抑制に有用であることを示唆している。
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自由記述の分野 |
口腔癌のウイルス療法
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔癌の顎骨浸潤に対しては、顎骨切除を主とした外科的治療が標準治療であるが、超高齢化社会の現在、適応できない患者も多く、また外科的切除後のQOLの低下は著しく非侵襲的治療が切望されている。IL-12発現型がん治療用HSV-1(T-mfIL-12)は本邦で悪性黒色腫に対する臨床試験が行われており、目覚ましい効果を得ている。悪性黒色腫と同じく、視診触診可能な口腔癌に対して、T-mfIl-12は投与しやすいと考えられ、本研究成果より、IL-12の持つ抗腫瘍免疫賦活化効果に加え、骨吸収抑制効果が加わることにより、T-mfIL-12は強力な非侵襲的治療法に近い将来なり得ると考えられる。
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