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2023 年度 実績報告書

レチノイン酸シグナルと相互作用を持つ顎顔面形成に関わる新規病的因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K10159
研究機関大阪大学

研究代表者

大原 春香  大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (40754726)

研究分担者 山城 隆  大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (70294428)
黒坂 寛  大阪大学, 大学院歯学研究科, 准教授 (20509369)
犬伏 俊博  大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (30550941)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード顎顔面形成不全 / レチノイン酸シグナル / Gata3 / 歯科矯正
研究実績の概要

口唇口蓋裂や後鼻孔閉鎖等を始めとする顎顔面形成不全は先天性疾患の中でも30%以上の割合で発生し、患者の生活の質(QOL)を著しく低下させる多因子性疾患である。これまでの研究結果から、胎生期における異常なレチノイン酸シグナルにより、口唇口蓋裂と後鼻孔閉鎖が併発する原因となる事が明らかとなっている。また、レチノイン酸シグナルと相乗効果をもつ顎顔面形成不全の原因遺伝子の候補としてGata3が同定されており、その機能を阻害すると後鼻孔閉鎖のようなレチノイン酸シグナルの減少と部分的に重なる表現型を示すことが明らかになった。さらにGata3の変異はヒトでも顎顔面形成不全を引き起こすことが知られている。
本研究では、顎顔面形成不全を発症させる遺伝的要因としてGata3遺伝子を用いて検証を行った。Gata3の中顔面の発生における役割を調査した結果、時期特異的 にGata3の機能を阻害したマウス(Ert2Cre;Gata3fx/fx)では、胎生9.5日にタモキシフェンが投与された胎仔で、胎生12.5日の鼻中隔の腹側外側におけるGATA3 の発現の実質的な減少が見られた。また、神経堤特異的にGata3を機能阻害したマウス(Wnt1Cre:Gata3fx/fx)では、鼻中隔でGATA3シグナルの更なる減少が観察された。加えて、両方のミュータントマウスで間葉組織だけでなく鼻中隔上皮のGATA3の減少もみられた。形態学的観察では、胎生12.5日の両ミュータントマウスで、鼻中隔の中心部の定型性が認められた。今後はこれらの形態学的な差異の原因を詳細に解析する予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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