レット症候群女児歯髄由来の間葉系幹細胞(MSCs)について、健常女児歯髄由来のMSCsと比較して明らかに増殖能が低くまた老化が早いことに加えて、Lipofectamineによる遺伝子導入処理に脆弱であることが判明した。レット症候群女児由来MSCsに強発現していたCD69はリンパ球の早期活性化マーカーとして知られているが、レット症候群の症状や遺伝子導入処理での細胞脆弱性との関連は不明である。CD69については近年、脳常在性の制御性T細胞での発現が報告されており、制御性T細胞が脳内での過剰な炎症反応を抑制していることが示唆されることから、レット症候群の病態解明における標的分子の1つと考えられる。
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