研究課題/領域番号 |
21K10182
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
川崎 勝盛 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40529640)
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研究分担者 |
前田 健康 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40183941)
大峡 淳 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40266169)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 一次繊毛 / 過剰歯 |
研究成果の概要 |
過剰歯の発生率は、アジア人では3%程度であり、その内の90%以上が上顎正中部の過剰歯である。これは、上顎正中部では他の部位には見られない過剰歯好発のメカニズムがあることを示唆しているが、未だそのヒントすら得られていない。我々は一次繊毛の構成タンパクの1つであるOfd1を神経堤由来細胞特異的に欠損させたマウスにおいて、上顎正中部に過剰歯があることを見出した。本研究は、このマウスの解析により、上顎正中過剰歯の発生過程を解明を目的とする。解析の結果、正中過剰歯の形成には、X染色体の不活性化によるOfd1のモザイク発現とそれによって生じるShhシグナルの発現の変化が関係している可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
組織発生学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、今まで報告の無い過剰歯モデルマウスの解析により、上顎正中過剰歯の発生過程の解明を目的とした独創性の高い研究である。解析の結果、正中過剰歯の形成には、X染色体の不活性化によるOfd1のモザイク発現とそれによって生じるShhシグナルの発現の変化が関係している可能性が示唆された。このことは、上顎正中過剰歯発生のメカニズムのみならず線毛病の一種であるOrofaciodigital syndromeの病態解明の一助となる可能性がある。またX染色体の不活性化が上顎過剰歯発生に関わっていることは、X染色体上にある遺伝子の異常による病態形成の解明の足掛かりになると考えられる。
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