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2022 年度 実施状況報告書

妊娠糖尿病における教育用啓発カードの開発と糖尿病発症高リスク群の抽出に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 21K10508
研究機関日本医科大学

研究代表者

岡島 史宜  日本医科大学, 医学部, 准教授 (10328784)

研究分担者 高島 明子  東邦大学, 医学部, 准教授 (40366480)
齋木 厚人  東邦大学, 医学部, 教授 (70338854)
大塚 俊昭  日本医科大学, 医学部, 准教授 (80339374)
山田 隆  日本医科大学, 医学部, 講師 (90360180) [辞退]
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
キーワード妊娠糖尿病
研究実績の概要

妊娠糖尿病の診断や治療の目標は、安全に出産を行うことに加えて、将来の糖尿病発症リスクが高いことを教育し、糖尿病発症予防や早期診断、さらに合併症の重症化予防につなげることである。印旛市郡医療圏では3つの基幹病院の代謝内科及び産科の医師と健康福祉センターで印旛市郡妊娠糖尿病対策協議会を結成し、出産後の母親を対象として妊娠糖尿病に関するアンケート調査を行うとともに、母子手帳配布時にオリジナル啓発カードの配布を行った。この結果から印旛市郡医療圏においても他の地域と同様に妊娠糖尿病の診断率が低く、加えて患者教育も不十分であることが明らかとなったが、啓発カード配布の有無で比較検討したところ、アンケートの配布により経口糖負荷試験の実施率は36.6→43.3%、妊娠糖尿病診断率は3.3→4.9%とそれぞれ統計学的有意に上昇した。一方で妊娠糖尿病と診断された患者の中で今後の定期受診を進められた患者55.8→69.3%、将来糖尿病になる確率が高いと思いますかという質問に対しはいと答えた患者は54.7→60.7%と上昇傾向は認めたものの有意ではなかった。新型コロナウイルス感染症により健康福祉センターの業務が圧迫され、これまで行っていた妊娠糖尿病対策協議会の啓発カード開発事業が一時中断となっていたが、啓発カードの内容も改良され活動を再開している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

妊娠糖尿病の診断や治療の目標は、安全に出産を行うことに加えて、将来の糖尿病発症リスクが高いことを教育し、糖尿病発症予防や早期診断、さらに合併症の重症化予防につなげることである。これまでのアンケート調査の結果から、印旛市郡医療圏においても他の地域と同様に妊娠糖尿病の診断率が低く、加えて患者教育も不十分であることが明らかとなったため、母子手帳配布時にオリジナル啓発カードの配布を開始した。作成した啓発カード配布前後で行った同一のアンケートの結果(n=6620)から、アンケートの配布により経口糖負荷試験の実施率は36.6→43.3%、妊娠糖尿病診断率は3.3→4.9%とそれぞれ統計学的有意に上昇した。一方で妊娠糖尿病と診断された患者の中で今後の定期受診を進められた患者は55.8→69.3%、将来糖尿病になる確率が高いと思いますかという質問に対しは
いと答えた患者は54.7→60.7%と上昇傾向は認めたものの有意ではなかった。これに対し、新たにカードを改良して同様の活動を計画していたが、新型コロナウイルス感染症により健康福祉センターの業務が圧迫され、これまで行っていた妊娠糖尿病対策協議会の啓発カード開発事業が一時中断となっている。また、出産数も減少しており、妊娠糖尿病患者の登録事業も、現在まだ準備中である。

今後の研究の推進方策

印旛健康福祉センターの協力で、啓発カード事業の再開を予定している。今回得られた結果から啓発カードの改良がおこなわれた。今後再度配布しつつアンケート調査を行い、その効果を判定する。担当各施設において患者登録を開始し、フォローアップ体制を整える予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究が計画通り進まず、また予定よりも安価で機器の購入が可能であったため。未使用額は、また次年度有効に活用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] 糖尿病薬物治療の新展開 Paradigm sift of the medical care in diabetes2023

    • 著者名/発表者名
      岡島 史宜
    • 雑誌名

      日医大医会誌

      巻: 19 ページ: 32~41

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Use of the Japanese Version of the Montreal Cognitive Assessment to Estimate Cognitive Decline in Patients Aged 75 Years or Older with and without Type 2 Diabetes Mellitus2022

    • 著者名/発表者名
      Saito Taeko、Yamada Takehisa、Miyauchi Yasushi、Emoto Naoya、Okajima Fumitaka
    • 雑誌名

      Journal of Nippon Medical School

      巻: 89 ページ: 196~202

    • DOI

      10.1272/jnms.JNMS.2022_89-215

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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