研究課題/領域番号 |
21K10579
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
西森 旬恵 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (50616133)
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研究分担者 |
岩佐 幸恵 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (60432746)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 触れるケア / 教育プログラム / 看護学生 |
研究実績の概要 |
多くの患者は病と闘いながら生活しており大きなストレスを抱えている。近年では、健康な人であっても災害やコロナの大流行などにより、ストレスを抱えて生活していることは少なくない。マッサージは、リラックス効果や痛みの軽減を図る看護師独自で行えるケアであり、マッサージにより患者のストレスを軽減することが期待できる。マッサージの効果については広く知られているが、現在の看護教育カリキュラムにおいて看護基礎教育にマッサージに関する内容は組み込まれておらず、学生はマッサージを系統的に学ぶ機会がない。看護教育でマッサージについて学ぶ機会を得られれば、学生は患者のストレス軽減や健康増進を図る援助の1つとして、根拠と自信をもって看護実践できるのではないかと考えた。そのためには、まず、看護独自のケアであるマッサージを系統的に学ぶ機会として、看護教育に組み込むことがよいのか検討しようと考えた。本研究の目的は、マッサージを用いた看護教育プログラムを開発し、その教育的効果を検証することである。 令和3年度は教育プログラムの開発に向けて、看護学生の“触れるケア”に対する認識について質問紙調査を実施し、日本看護学教育学会第31回学術集会で口演発表した。その結果、多くの学生が“触れるケア”について興味・関心を持ち学習にも前向きであることが明らかとなった。しかし、直接肌に触れることが嫌な学生への対応が課題であり、ペアを組む相手との人間関係にも配慮が必要であることがわかった。この研究の結果は学会誌への投稿を予定している。また、この研究結果を踏まえ、令和4年度は看護教育プログラムを考案する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
理由 本研究では、タクティールマッサージを用いることとしており、スウェーデンで研修を修了しているが、教育プログラムの開発に先駆け、タクティールマッサージの創始者であるArdeby氏とは連携を取っており、マッサージ技術の最新情報を得たり、教育プログラムに関する助言を得ることもできる。スウェーデンに赴き、最新の知見を得て、教育プログラムに関する助言を得ることを予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大を受け、スウェーデン行を延期している。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度に学会発表した看護学生の“触れるケア”に対する認識についての研究の投稿を目指す。 Ardeby氏とは連携を取り、新型コロナウイルスの予防も踏まえて、教育プログラムを検討し、プレ介入を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由 令和3年度に研究の相談のため、スウェーデンに赴く予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大のため、予定を延期したため、予算を次年度に繰り越した。
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