研究課題/領域番号 |
21K10630
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研究機関 | 岩手県立大学 |
研究代表者 |
小向 敦子 岩手県立大学, 看護学部, 助教 (10882029)
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研究分担者 |
鈴木 美代子 岩手県立大学, 看護学部, 准教授 (30558888)
高橋 有里 岩手県立大学, 看護学部, 教授 (80305268)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | フラッシング(フラッシュ) / 点滴静脈注射 / 配合変化 / 看護師 |
研究実績の概要 |
看護師が点滴静脈内注射時に配合変化の回避目的で実施しているフラッシング(生理食塩液などの配合変化を起こさない輸液を用いてライン内に存在する薬液を洗い流すこと)の現状や,フラッシングの実施に伴う困難および配合変化を回避するうえでの課題を明らかにすることを目的に,アンケート調査を実施した.有効回答は533(有効回答率17.8%)であった.
調査期間:2023年10月~2024年1月/調査対象:勤務年数3年以上の看護師3000名/調査方法:全国の医療施設1000カ所に3部ずつ,計3000部のアンケート調査票を郵送し返送してもらった./調査内容:日常業務におけるフラッシングの実施頻度,実施方法(手技など),フラッシングの要・不要の指示,コスト管理,生じた困難について,薬剤の配合変化が生じた経験の有無・対処…ほか/
現在,調査結果を分析中であり,詳細は令和6年度中に学術集会にて報告予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染症等の臨床現場への影響を鑑み,看護師を対象とした実態調査を1年先送りした経緯があり,計画終了を1年延期させていただいている.しかし,昨年度内に実態調査を終え,調査結果を分析する段階まで来ており,調査結果に基づいた実証実験の再試行を行うに必要な時間的猶予を得ることができた.当初の計画内容の完遂の可能性が高まったため,おおむね順調に進展していると評価する.
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今後の研究の推進方策 |
看護師を対象とした実態調査の結果をまとめ,学会等で報告し,臨床におけるフラッシングの現状および薬剤の配合変化を回避するうえでの課題に関する周知を目指す. また,実態調査の結果を踏まえて,より現場に即した方法での実証実験を行い,フラッシング方法に関する新たな知見を得られるよう検討するとともに,臨床におけるフラッシングの課題を解決するための示唆を得られるよう進めていく.
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次年度使用額が生じた理由 |
看護師を対象とした実態調査を実施したが,郵送方法および調査票を手作りするなどの工夫により当初計上していた額よりも郵送費を含めた諸費用が生じなかった.また,所属施設の器材を活用した結果,実証実験用のシリンジポンプの購入を見送ったことから次年度使用額が生じた. 今年度,実態調査および調査結果に基づいた実証実験を実施するため,繰り越していた助成金を使用させていただく予定である.
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