研究課題/領域番号 |
21K10648
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
清水 佐知子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (50432498)
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研究分担者 |
堀内 美由紀 奈良学園大学, 保健医療学部, 教授 (60453148)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 看護師 / 段取り / 学習プログラム開発 / マネジメント |
研究実績の概要 |
本研究は,臨床看護師が看護業務の「段取り」を効果的・効率的に学ぶための魅力ある学習プログラムの開発を目的とする.この目的を達成するためのステップとして,第一に看護業務「段取り」力を育てる具体的方法を明らかにする.第二に看護業務の「段取り」学習プログラムを設計し,実施・評価することで,効果的・効率的で魅力ある学習プログラムを提案する.2021年度は臨床看護師の「段取り」力を育てる教材の開発の第一段階として看護業務「段取り」の概念と構造から,どのような視点や姿勢・スキルが段取りを高めるかを明らかにすることを目的に研究を実施した.視点や姿勢・スキルの抽出のため看護師臨床経験10年以上を有する対象者4名の協力を得て第1回専門家討議を実施した.専門家討議では視点・姿勢・スキルについて具体的な項目が挙げられた.視点・姿勢としては「病棟全体や病院全体を俯瞰して事象を捉えること」「主体性を継続して高く維持すること」「時間感覚をもち集中力を高めること」「目標管理志向」「達成志向」「柔軟性」などが挙げられた.スキルとしては「業務全体と業務細部を把握する力」「見通しを立てる力」「タイムマネジメントする力」「ムダ・ムリ・ムラを削減する具体的方法をもつ力」「可視化する力」「割り込み処理をする力」「リスクマネジメントする力」が挙げられた.今後,専門家討議を3回程度実施し,どのような視点や姿勢・スキルが段取りを高めるかを確定した上で,視点や姿勢・スキルを具体的に高める教材の抽出を行う.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症による臨床側,教育側への影響により専門家討議の日程調整や対面での討議が困難な期間があり研究実施が遅れた.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は専門家討議を継続して実施し,「段どり」を高める視点・姿勢・スキルの抽出を行う.また,抽出された視点・姿勢・スキルと対応する教材について,学びの次元(「わかる」「できる」「使える」)別に教材を作成する.教材はオンラインで提供できるものとし,看護教育,教育工学の専門家と討議する.さらに年度後半では急性期病院の看護師300名程度を対象とし,無記名自記式質問紙による学習ニーズ調査を行う.学習ニーズ調査でgは学習者である臨床看護師の現状(その時点でもっている「段取り」の視点・姿勢・スキル)及び学習状況(その時点の動機付けや学び方の現状)を明らかにする.
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次年度使用額が生じた理由 |
学習ニーズ調査のための調査票印刷,郵送,データ入力に使用する
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