研究課題/領域番号 |
21K10681
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 直美 浜松医科大学, 医学部, 教授 (10293630)
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研究分担者 |
小倉 廣之 浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (50402285)
小泉 圭 浜松医科大学, 医学部, 助教 (90444356)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 遺伝性乳がん卵巣がん / 対側リスク低減乳房切除術 / 意思決定 / 遺伝学的検査 / 遺伝カウンセリング |
研究実績の概要 |
本研究は、混合研究法の手法を用い、乳がん既発症者でBRCA遺伝学的検査を受けた患者の受検に関する意思決定、および遺伝性乳がん卵巣がん(Hereditary Breast and Ovarian Cancer: HBOC)の診断を受けた患者の対側リスク低減乳房切除術(Contralateral risk reducing mastectomy: CRRM)実施に関する意思決定への影響要因を探索し、今後の具体的な意思決定支援方法を検討することを目的としている。 今年度はこれまで得た計7名のインタビューデータを分析した。 BRCA遺伝学的検査については医師への信頼や疾患についての十分な知識を背景に、選択肢が広がったという認識をもち、受検そのものはある程度既定路線としてあまり迷いはないことが示唆された。また、CRRMについては、実施した対象者としていない対象者があるが、乳房に対する元来持っている価値観や乳がん治療の経験に対する評価、将来的な子育て時の母乳育児に対する考え方等が影響要因として示唆された。また、再建手術という方法があることは、実施への後押しとなっていた。実施しなかった対象者にとっては、残る乳房ががんになった場合でも手術で取ればよいという考え方や、乳がんは卵巣がんに比べて見つけやすいということが影響していた。 この結果を用いて今後質問紙調査を実施する。対象者にとって納得のいく意思決定にどのようなことが影響しているかを明らかにし、支援のあり方を検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
対象者のリクルートが順調でなかったことが影響している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度中に質問紙調査を実施できるよう、質問紙の作成、倫理委員会への申請を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
質問紙調査が未着手であり、この分の経費が未執行であることが大きな理由である。次年度これを実施する予定である。
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