研究課題/領域番号 |
21K10789
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研究機関 | 特定非営利活動法人JORTC |
研究代表者 |
羽多野 裕 特定非営利活動法人JORTC, 臨床研究部門, 外来研究員 (30516034)
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研究分担者 |
前田 一石 聖隷クリストファー大学, 看護学研究科, 臨床講師 (70706639)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 終末期ケア / 家族ケア / 尊厳 |
研究実績の概要 |
研究初年度として、This is Me!シートの効果検証についてパイロット試験を実施した。20名の患者・家族、および担当看護師への実施を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の流行による面会制限や病棟閉鎖などの影響をうけ研究参加は6名にとどまっている。登録が進まなかった理由として、患者の生命予後が数日~週単位とかなり短くそもそもシートを作成したり、家族から質問紙の回答を得ることが困難となる事例が続いたことも要因として考えられた。そのため2021年7月より適格基準の見直しを行い、患者の生命予後に関する基準を生命予後を1か月未満から6か月未満に緩和した。それにより、やや登録のペースは改善したが、家族の要因として、コロナ禍による面会制限による訪問機会の減少、高齢、多忙、遠方などが研究参加への阻害要因となり不参加や研究中断となるケースも予想以上に多かった。 実施可能性については、研究についての説明やアンケートの配布・回収、シートの作成、死別後のアンケートの送付から回収などについては、普段の臨床業務に過度な負担をかけることなく行えていると考えられた。アンケートの回収率は入院期間が短く入院中の家族満足度についてのデータを取得できなかった1例を除き死別後も含めて100%であった。データの集計については症例が少ないためまだ行っておらず、来年度も引き続き症例集積を継続していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行による面会制限や病棟閉鎖などの影響をうけ進捗は遅れている。また患者の生命予後が数日~週単位とかなり短い場合、そもそもシートを作成したり、家族から質問紙の回答を得ることが困難となる事例が続き進捗に影響した。
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今後の研究の推進方策 |
研究開始後、適格基準の見直しを行い、患者の生命予後に関する基準を緩和し研究参加への障壁は緩和された。今後の感染状況による影響は避けられないが引き続きパイロット試験を継続し、実施可能性や妥当性についての検証を行っていく。
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