研究課題/領域番号 |
21K10809
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
遠藤 寛子 帝京大学, 医療技術学部, 准教授 (80609363)
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研究分担者 |
岡 浩一朗 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (00318817)
古屋 洋子 帝京大学, 医療技術学部, 准教授 (80310514)
渡邊 清高 帝京大学, 医学部, 病院教授 (80422301)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | ネガティブ・ケイパビリティ / オンラインインタビュー / 半構造化面接 / テキストマイニング / 共起ネットワーク分析 / クラスター分析 |
研究実績の概要 |
ネガティブ・ケイパビリティの構成概念に関する質的情報を得るために、都内の訪問看護ステーションに勤務する看護師6名に対し、2021年12月―2022年3月にオンラインインタビュー調査を実施した。インタビューは半構造化面接とし、主な質問テーマは、① 「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態」、「悩める人に寄り添う中で、容易に答えの出ない事態」に訪問看護師として直面したり関わった体験、② その体験を「どうにも答えの出ない、対処しようのない事態」「容易に答えの出ない事態」と捉えた理由、③ 関わりの中で生じた看護師の感情、④ その体験における看護師の対処行動、⑤ 訪問看護師が、「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」、「悩める人に寄り添うための共感が成熟する過程で伴走し、容易に答えの出ない事態に耐えうる能力」を養っていくためにはどうしたらよいか。とし、以上を対象者の語りの内容に関連させながら聴取した。その結果を、テキストマイニング、共起ネットワーク分析、クラスター分析の手法により分析した。結果、「考える」、「感情」、「話す」、「自分」、「人」、「考える」、「感じる」、「知る」、「聞く」といったフレーズが、ネガティブ・ケイパビリティを醸成するものとして抽出された。さらに、階層クラスター分析では、「考える」、「感情」、「話す」、「自分」、「人」が1つのカテゴリーとして形成された。また、質問テーマを外部変数とした共起ネットワークでは、「感情」、「話す」、「自分」がネガティブ・ケイパビリティに関わる経験と強く関連していた。これにより、訪問看護師のネガティブ・ケイパビリティを醸成する要因は、療養中の患者や家族との会話、患者の話を聴くこと、患者のことを考えること、同僚や管理者などの他者に自分の感情を話したり表現したりすることにあることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の蔓延によるインタビュー実施ならびに倫理審査の遅れが影響し、研究の進行全般に渡り、遅れをもたらした。
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今後の研究の推進方策 |
半構造化面接の結果分析から、看護師のネガティブ・ケイパビリティに関する下位尺度の検討を進める。その後、仮尺度を用いた量的調査を実施し、尺度の再検討および検証を行う。量的調査においてはWebの活用を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
量的調査への着手が遅れているために調査に係る予算の執行にも遅れが生じた。 翌年度分と併せて次年度以降の量的調査に使用する予定である。
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