研究課題/領域番号 |
21K10910
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小澤 未緒 広島大学, 医系科学研究科(保), 准教授 (80611318)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | NICU / 看護師 / eラーニング / アウトカム / ケアの質 / 痛み / 継続教育 |
研究実績の概要 |
本年度は本研究を開始するための準備として、1)共同研究機関の募集、2)倫理審査の受審、3)事後調査の調査内容の検討を主として行なった。これらの準備が整ったことにより、2022年4月から研究を開始できる見込みとなった。 1)共同研究機関の募集:全国の地域周産期母子医療センター(280施設)を擁する医療機関の看護部長に、共同研究機関の募集の案内を送付した。その結果、17施設から応募があり、最終的に15施設が参加する多施設共同研究を実施することとなった。 2)倫理審査:多施設共同研究として、本学の疫学倫理審査委員会の審査を受け、2022年3月に実施許可を得た。 3)文献検討:看護師の継続教育の障壁・促進要因として、個人的要因には、仕事へのコミットメント、知識やスキルの更新への意欲、拘束時間、家庭での役割、感情的ストレス、自身の健康度、過去に継続教育を受講した際の経験、人間関係の要因には、同僚からの支援、家族からの支援、継続教育スタッフとの関係性、環境的・組織的要因には、費用、地理的距離、受講時期、組織的支援、継続教育に関する情報、継続教育へのアクセスのしやすさ、専門家からの支援、継続教育の質、労働時間内の学習、利用可能な通信機器の整備、昇進制度があった。これらの要因が1年間のアウトカムの変化とどのような関連があるか、事後調査の内容に含むこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、継続教育に影響する要因を明らかにし、本研究に参加する施設(NICU)のリクルートと参加施設の確定、倫理審査の承認を得ることができたため。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は下記1)から4)の内容を予定している。 1)共同研究機関における倫理審査の承認が得られ次第、事前調査としてITシステム(新生児の痛みのケア改善のためのデータベース)を用いて、eラーニング導入前の痛みのケアの質指標を測定する。 2)共同研究機関においてeラーニング(新生児の痛みの測定とアセスメントのeラーニング:e-PMaN)による継続教育を実施する。 3)eラーニング開始6ヶ月後、1年後の痛みのケアの質指標を測定する。 4)得られた結果について学術集会にて公表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
所属機関が実施する2021年度研究支援員制度(科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(牽引型)」におけるダイバーシティ研究環境整備強化の取組として,学内研究者の研究とライフイベントの両立を目的とした制度)に採択されたため、本研究経費で支払う予定の人件費の一部が少なくなった。繰り越した助成金は、次年度の人件費に合算し使用する。
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