研究課題/領域番号 |
21K10965
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
猪谷 生美 佐賀大学, 医学部, 講師 (70331808)
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研究分担者 |
坂元 恵子 鹿児島純心女子短期大学, その他部局等, 准教授 (30716858) [辞退]
益満 孝一 鹿児島純心女子短期大学, その他部局等, 教授 (40296372)
赤間 健一 福岡女学院大学, 人間関係学部, 准教授 (40469078)
中板 育美 武蔵野大学, 看護学部, 教授 (60392312)
稲富 憲朗 福岡女学院大学, 人間関係学部, 講師 (60636611)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 子育て支援 / 精神疾患 / 保健師 / 子育て支援包括支援センター / 意思決定支援 / 児童福祉 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、近年増加傾向にある精神疾患を有するハイリスク養育者の子育て支援における意思決定支援体制の構築とその効果を検証し、さらに保健福祉専門職による意思決定支援モデル開発である。本研究により、精神疾患を有していても、自らの能力を最大限生かし、自らの意思が尊重された子育て、場合によって施設に預ける等の選択が保健福祉専門職の支援により可能となり、さらに児童虐待予防に貢献できる。そして注目すべきは、養育者と保健福祉専門職との信頼関係による「信頼の絆」の基盤をもとにした意思決定モデルの構築により、例えば、施設等の措置後において家族再統合など親子関係の継続支援が行える。さらに、本成果は「子ども虐待による死亡事例等の検証」で提言されている「妊娠期からの児童虐待予防対策」として児童虐待の発生予防や体制整備に貢献できる。そのために今年度は文献検討と先行研究の整理を中心に行った。妊娠期からの児童虐待予防を切れ目のない支援を行うには、各発生事例に関してどのような支援が効果的であったか成功事例を検証していく必要性があると考えられた。また、子育て支援包括支援センターに勤務する保健師にプレインタビューを行った。精神疾患を抱える親の子育て支援を行うには、精神症状のアセスメントや症状を抱えながらの生活支援をどの様に行っていくかなどについて困難感があることがわかった。このことを究明し、今後、保健師のケア困難感を明らかにし、解決策を講じていく必要性がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の影響から、研究代表者のコロナ対応での大学業務ひっ迫と、研究に費やす時間の確保が困難であったことも影響している。また、研究対象である市町村保健師は、新型コロナの集団予防接種業務により、研究協力を得る時間の確保が難しかった。
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今後の研究の推進方策 |
インタビュー調査については、市町のコロナウイルス感染症対応のための業務や、ワクチン接種業務に支障のない時期を予定し、実施する。分析データ入力においては、研究代表者で依頼し、電子化できたものを研究班で共有する。 研究班の中で役割分担をし、円滑な計画実行に努める。
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次年度使用額が生じた理由 |
Covid-19により研究計画の進捗状況が遅れたため次年度の使用額が生じた。当該年度の研究計画を見直して、次年度に実施する予定で予算を執行していく。具体的には、本年度は計画通り文献検討の予算執行はできた。インタビュー調査の会議やインタビュー調査の実施とその予算執行が遅れているため、これに関する予算を執行していく。
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