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2022 年度 実施状況報告書

閉塞性睡眠時無呼吸の根治を目指した個別化医療の確立

研究課題

研究課題/領域番号 21K11170
研究機関札幌医科大学

研究代表者

宇野 英二  札幌医科大学, 保健医療学部, 訪問研究員 (20896104)

研究分担者 岩本 えりか  札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (40632782)
片寄 正樹  札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (50221180)
角谷 尚哉  札幌医科大学, 保健医療学部, 訪問研究員 (90593484)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード閉塞性睡眠時無呼吸 / 運動療法 / 医療法42条施設
研究実績の概要

本研究は、医療施設およびそれに附置する医療法42条施設が連携し、閉塞性睡眠時無呼吸(OSAS)に対する運動療法の効果を日本人で検証することを目的とする。今年度は、昨年度に作成したOSAS対する運動療法導入に向けたメディカルチェックおよび運動処方を、OSASを有する対象者に実施し、安全性と有効性を検証した。
対象者は2名(40歳男性 体重113 kg、42歳男性 体重 104 kg)とした。終夜ポリグラフ検査の結果、OSASの重症度を反映する無呼吸低呼吸指数は42.6と44.0であり、両者とも重症であった。運動療法は、介入期間は6ヶ月とし、頻度は週1 - 2回、時間は1回あたり50分とした。有酸素運動の強度は、事前のメディカルチェックで実施した心肺運動負荷試験の結果から嫌気性作業閾値付近とし、運動中は脈拍をモニタリングすることで運動強度を調整した。レジスタンス運動の強度は10 - 15 RMとし、8 - 12 回/セットを1 - 3セットで行った。また、管理栄養士による栄養指導を週1 - 2回、対面にて実施した。メディカルチェックおよび運動療法中の有害事象は発生しなかった。介入の結果、BMI、体脂肪率および中性脂肪が低下した。
本研究により、事前のメディカルチェックを行うことで、安全で効果的な運動療法を実施できることが示された。医療施設と連携しやすい医療法42条施設は、OSASに対する運動療法の実施場所として適切な環境と考える。今後はデータを蓄積することで、OSASに対する治療効果の判定を行う必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究では、閉塞性睡眠時無呼吸患者を病態毎に分類し、運動療法が重症度の改善に与える寄与率を明らかにすることで、根治を目指した個別化医療を確立することを目的としている。当初の予定ではランダム化比較試験を実施する予定であったが、今年度は新型コロナウイルス感染拡大予防のため対象者を募集することができなかった。また、研究実施機関における研究協力者の人員が変更となり、研究遂行に支障をきたした。

今後の研究の推進方策

従来の人員が減少したため、閉塞性睡眠時無呼吸患者に対する介入研究が困難となった。そのため、閉塞性睡眠時無呼吸患者に対する運動時の呼吸循環代謝応答を明らかにする実験系に変更することで、運動療法の介入意義を明らかにしていく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの感染状況および研究体制の人員変更に伴い、被験者の募集を円滑に行うことができなかったため。次年度は研究内容を変更し、運動時の呼吸循環代謝応答を測定するための機材購入にあてる。

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公開日: 2023-12-25  

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