研究課題
基盤研究(C)
本研究ではコンピュータシミュレーション技術を活用して、呼吸筋の出力による胸郭変位を実現するモデル化手法を提示した。呼気時胸郭形状の胸鎖乳突筋起始部へ荷重を行うことで胸郭を変位させ、実際の吸気時CT画像から求めた変位と比較することによって、胸郭変位モデルの妥当性を確認した。提案した胸郭変位モデルの課題を提示し、複数の呼吸筋へ本手法を適応できることを述べた。
リハビリテーション工学
呼吸器疾患患者数は世界的に増大しており、これに伴い呼吸リハビリテーションの必要性も拡大している。呼吸リハビリテーションでは呼吸flow、胸郭運動および呼吸筋活動の動態評価が必要であるが、関連する研究はほとんどがヒトおよび動物における生体計測結果によるものに限られている。本研究により実施された胸郭モデリングの成果は、今後、患者評価および支援に活用できる新手法を確立する基盤となると考えられる。